フルサイズカメラの魅力は画質がよいことです。
RAW現像する限り、APSCが肩を並べることはできません。
光を取り込める量が2倍以上違うので、原理上、フルサイズはAPSCよりも高画質です。
APSCでフルサイズ並みの絵が欲しい場合、高分解能で明るいレンズが必要になります。
高分解能かつ明るいレンズは、高価で大きく重いレンズになります。
フルサイズとAPSCの差は埋まりませんが、技術の進歩により、
両者の画質は向上しています。
APSCの画質が十分と感じることができれば、フルサイズは必要ありません。
APSCカメラの画質は過去のフルサイズカメラと比肩しております。
フルサイズは、高分解能レンズでなくても、よく写ることが特徴です。
フィルム時代のレンズの分解能は、フルサイズの16万画素のセンサーに対応しています。
しかし、APSCカメラ16万画素には対応できません。
APSC 700万画素のセンサーにしか対応できません。
APSCはセンサーのピッチがフルサイズよりも小さくなるためです。
フルサイズと同じ画素数のAPSCセンサーに結像させるためには、
レンズの分解能が1.5倍必要になります。
レンズは光学素子で電子技術ほど簡単ではありません。
高分解能レンズを小さく作ることは技術的に困難です。
レンズよりセンサーを大きくする方が技術的には容易です。
フルサイズは暗いレンズでも、よく写ることが特徴です。
暗い部屋で500のSSで撮影する際にも、センサーが2倍の光を取り込めるので、
APSCほど明るいレンズを必要としません。
フルサイズと同じ光量をAPSCセンサーに入れるためには、
一段明るいレンズが必要になります。
明るさを求めれば、分解能か大きさのどちらかを犠牲にしなくてはなりません。
明るく高分解能なレンズを小さく作ることは技術的に大変困難です。
レンズよりセンサーの改善の方が現実的です。
しかし、フルサイズカメラファンのための環境は、残念な状況にあります。
机上の究極的な高画質を目指した、
大きく重いモンスターレンズばかりが脚光を浴びています。
折角、レンズ分解能が低くてもいいフルサイズカメラに対して、
メーカーは高分解能レンズばかりをリリースしています。
一般的な成人男性にとって、1.2kgは重量オーバーです。
これ以上は楽しめない重さとなります。
楽しめなければ、撮影機会は減ります。
撮影機会が減れば、カメラの重要性は下がっていき、カメラを買わなくなります。
現状の市場を見ると、フルサイズ一眼レフを楽しめる機材は、
軽量タイプの本体700gと小口径単焦点レンズ400gしか手がありません。
これだけフルサイズカメラもレンズも色々な製品があるのに、
楽しめる機材はほとんどないのです。
フルサイズの特徴を生かした、使いやすい、小さく、そこそこの明るさで、
そこそこの分解能のレンズが足りていません。
フルサイズ対応のズームレンズを見てください。
レンズだけで1kg、狂気の沙汰です。
APSCではどうでしょうか? X-Pro2は445g、XF35mmF2は170gですので、615gです。
現状のフルサイズカメラの画質を必要としなければ、
小口径単焦点ならX-Pro2の方が良いことになります。
APSCレンズ非推奨のフルサイズ専用レンズが良いのではないか?
NikonのF1.8ラインナップはとても良いと思います。
さらに防塵防滴など高機能を付加があれば良いと思います。
CanonはF2のラインナップがありますが、分解能がオーバスペックです。
そのため、大きさが犠牲になっています。
NikonもCanonもAPSC対応を考え、レンズの分解能を高くしすぎです。
所詮、現状のレンズの分解能は、APSC2400万画素センサーには不足なのです。
そして、フルサイズにはオーバースペックです。
どちらのユーザーにも満足してもらえず、
顧客満足度を下げる一方のビジネスを早急にやめるべきです。
なぜこれだけの技術力を持っていて、収益をあげられないのでしょうか?
商品企画をできる技術者を育てているのでしょうか?
APSCレンズ非推奨のフルサイズ専用レンズを、大量に販売すべきではないでしょうか?
技術的に難しいことは何もありません。開発費はいらず、作れば作るだけ売れます。
高付加価値製品にするのでしたら、MFクラッチや防塵防滴機能、材質、コーティング、手ぶれ補正などで差別化すればよろしいのではないでしょうか?