2017年1月27日金曜日

Cactus V6ii ( Cactus V6 ) を X-Pro2で使う

Cactus V6ii ワイヤレスコントローラー


  Fujifilm Xマウントのストロボ不足を補うため、Cactus V6 ii を導入しました。

   Cactus は台湾のカメラ用品メーカーで、
ストロボ ワイヤレスコントローラ V6iiを販売しています。
 
Cactus V6ii は送信機と受信機を兼ねています。1台をカメラに取り付け送信機にし、
別の1台をストロボにつけて受信機にします。すると複数の受信機を同時に制御できます。

   通常、ニコンカメラはニコン用のストロボしか使えず、
キャノンのカメラはキャノン用のストロボしか使えません。
   Cactus V6iiの特徴は、V6ii が対応するストロボとカメラであれば、
互換性を気にせず使うことができます。
    ワイヤレス通信のプロトコルを Cactusが行うのでこのようなことが可能です。

   Fujifilm ユーザーにとっては、
HSS(FP発光)対応のストロボが増えるというメリットがあります。
   Fujifilmユーザーが使えるHSS発光ストロボは、現在、FE-X500 だけです。



  Cactus V6ii  導入のポイントを簡単に紹介します。


   1. Cactus v6iiとストロボとの互換性を確認する。

    1.1 ハードウェアの互換性;

汎用ポートは一見同じに見えるが、メーカーによって異なっている。
まずは物理的に入るか確認したほうがよい。
     例えば、ニッシンジャパン i40は公式には対応していない。
      i40のシューのロックピンが降りるだけの構造のため、シューを締め付ける機構なく、各メーカーごとにシュープレート厚を変えているためである。
      汎用シュー(CactusV6含む)では固くて入らない場合や、
緩くて抜けてしまう恐れがあるとのこと。
      特にcanon用の i40 は きついので入れないように、NISSINが警告している。

   1.2 ソフトウェアの互換性;
CactusV6ii内部のソフトウェアが
目的のストロボを制御できるか確認しなければならない。
     対応表が Cactus HPにあるので、確認することをすすめる。
     [  http://www.imagevision.jp/products/cactusV6ll.html   ]
主要なところを簡単に書き出すと
Nikon SB-700, SB-500, SB-600, SB-800, SB-900, SB-910
 Canon 320EX, 420EX, 430EX, 600EX;
Fujifilm EF-42;
Olympus FL-36R, FL-50R, FL-600R;
Panasonic FL360, FL500;
Pentax AF 360FGZ, AF 540FGZ;
Nisshin MG8000 (Canon, Nikon), i40 (Fujifilimプロファイルのみ) (2017.1.3時点)
 サードパーティーのストロボは、
カメラメーカープロファイルごとに互換性が決まっているので注意する。
     例えば、同形のストロボでも、
キャノン用は対応していてニコン用は対応していないことがある。
     Cactusのファームアップデートにより対応ストロボは増えていくようだ。


   2. Cactus v6iiとカメラとの互換性を確認する。

X-Pro2 , Cactus V6ii , Nikon SB-700の組み合わせで問題なく使用できている。
 無改造でワイヤレスのFP発光(HSS)できることを確認した。
 X-Pro2のストロボシューのスプリングピン外さないとV6 が機能しないという報告が、
ユーザーからなされているが、
     X-Pro2 が自分の環境では無改造のままで問題なく利用できている。
  ただし、V6iiは端子の接触がシビアのようだ。
カメラのシューへの取り付けが少しでも浅いと、接続エラーになる。

E-M1 , Cactus V6ii , Nikon SB-700の組み合わせで問題なく使用できている。
 無改造でワイヤレスのFP発光(HSS)できることを確認した。
E-M1はスプリングピン外しが必要とCactus社はアナウンスしている。
    [    Cactus V6 II is compatible with the Olympus O-MD E-M1. However, some copies of the E-M1 come with a thicker-than-usual metal hot shoe spring plate which has to be removed when working with the V6 II. Check out how to remove the spring plate in this discussion forum thread. (Updated: August 5, 2016)  ]
    しかし、 自分の環境では無改造のままで問題なく利用できている。
    ただし、カメラのシューへの取り付けが少しでも浅いと、接続エラーになる。
 

   3. ファームウェアアップデート

   ファームウェアアップデートによって動作が安定するので、
使い始める前にバージョンアップする方がよい。
    ファームアップはUSBケーブルとパソコンがあればできる。
    カクタスのホームページに行き、バージョンアッププログラムをダウロードする。
    プログラムを実行すると、ほぼ自動で完了する。

図はファームアッププログラムの画面。
USBで V6とパソコンを接続すると、プログラムがCactus V6を自動認識する。
その後は、赤矢印のボタンを押すだけでよい。
WindowsとMac用のプログラムが提供されている。

   4. 操作上の注意

4.1 電源を入れる順序
カクタスの操作は簡単であるが、電源を入れる順序を間違ってはいけない。
    カメラ・ストロボの電源を入れてから、V6iiの電源をいれる
    逆の順序では制御不能となる。

4.2 プロファイル表示アイコンの確認
  V6iiの液晶部には電源投入直後にプロファイルのアイコンが表示される。
このプロファイルアイコンの確認でエラーを発見できる。
     プロファイルは一瞬しか出てこない。
    電源投入時のプロファイル確認は接触不良(よく起こる)も判別できる。
    プロファイルが出ない場合は、V6iiの電源をオフにして再度オンにする。

図はプロファイルアイコンの一覧
富士フィルムのカメラを認識していれば
Fのついたカメラのアイコンがでる。
無印のカメラが出た場合はエラーである。
Nikonのストロボを認識していればNの付いた四角のアイコンとなる。
エラーの場合は無印の四角アイコンとなる

 4.3 Cactus V6ii でのTTL利用
 Cactus V6iiはワイヤスレスのTTLはサポートしていない
   Cactus V6iiのTTLスルー機能を使うと、クリップオンのストロボはTTL発光できる。
   カメラのTTLに対応したストロボを、カメラの上のV6iiに装着し、
V6iiのTTLスルーをONにする。

  5. 競合製品について

5.1 Profoto Air   
Profoto Air はプロフェッショナルのための道具である。
    モノブロック(ストロボの上位機材)の制御システムである。
お値段45万円。
    X-Pro2でも使用可能であると、プロのブログで紹介されていた。
 
5.2 Nissin Air
Nissan Airは、国産のワイヤレスモジュールである。
    Cactus V6ii と違い、ニッシンのストロボにしか使うことができない。
    Cactas V6 と同じで カメラメーカーのプロファイルは自由になる。